私たちが診療にあたってきた患者さんのほぼ全員が北大病院の他科や北大病院以外の病院・診療所から紹介頂いた方々です。
また、診断・治療導入後の診療の継続を我々以外の医療施設にお願いすることも多々あります。
したがって、私たちにとって他診療科や紹介して下さる病院・医院との連携は極めて重要です。
2020年6月現在、肺高血圧症の新来を毎週火曜日午前と金曜日午前、再来を毎週金曜日の午前・午後に行っています。
肺高血圧症を始めとする肺循環疾患の診断は困難であることが多く、今後北海道内の病院・診療所とさらに連携を深めて早期診断と治療、予後、QOLの改善を目指していきたいと思います。

最後に、2019年からKKR札幌医療センターの循環器内科において慢性血栓塞栓性肺高血圧症に対するバルーン拡張術が可能となりました。
このバルーン治療は以前はリスクが高く、手技の確立がなされていない時期がありました。
しかし、岡山医療センター を中心とする日本の先生たちの努力により、より安全に効果的な治療が可能となってきています。
KKR札幌医療センターでは岡山医療センターで最先端の技術を学んだ佐藤隆博医師が中心となり、同治療を行える体制となっています。
今後も同科との連携のもと、慢性血栓塞栓性肺高血圧症の診断・治療の向上を実現していきたいと思います。